エアコンの節電方法 : 冷暖房・空調機器

エアコンの節電方法

消費電力をおさえる使い方 ▶冷暖房・空調機器

エアコンの節電方法エアコンは、家庭の電気消費量の中で約四分の一を占めているため、エアコンの使用量を抑える事が大きな節電になります。設定温度をいつもより2度あげると、約11%節電できます。ただし、熱さをただただ我慢する節電ではなく、使い方の工夫でエアコンの使用量を抑えながら上手に節電する事が大切です。

    カテゴリ:冷房時の節電方法 / 暖房時の節電方法

冷房時の節電方法

エアコンをつける前に風通しをする
エアコンは電源をオンにした直後は、設定した温度や室温にしようとするため、電気の消費量が安定時より約4倍かかります。また、室温が高いまま電源を入れると当然、設定の室温になるまでの時間がかかり、電力を消費します。
夏の場合はエアコンをつける前に玄関ドアや窓をあけて、一度風を通しましょう。風のない日でも、扇風機で強制的に風を通す事ができます。(風通しを良くする:夏の節電)
風通しがうまくいくと、室温・湿度とも1~2℃下がりますので、そのあとドアや窓を閉めて冷房を掛けた方が設定の室温になるまでの時間を短縮する事ができ消費電力を抑える事ができます。
また、エアコン起動時には風力設定を強めにした方が早く室内を冷やす事ができます。
風力を強める為のモーターはさほど電力を消費しないので風力を強めて部屋を早く冷やした方が節電になります。

こまめに電源のオンオフはしない
室温が下がって過ごしやすくなると、節電の為にエアコンをオフにしがちですが、最近のエアコンはインバーター(モーターの回転スピードを調整して消費電力を抑えるシステム)なため、設定室温になった後はかなり省電力で運転します。前述したように、エアコンは電源をオンにした直後、通常運転の約4倍の電力を消費しますので、こまめにオンオフをすると、かえって消費電力が高くなります。

除湿機能に気をつける
湿度を15%下げると、体感温度は1℃下がると言われています。節電のため冷房ではなくエアコンの除湿機能を使いがちですが、エアコンの除湿機能を使うときには注意が必要です。
エアコンの除湿機能には「弱冷房除湿」と「再熱除湿」がありますが、機種によって「冷房除湿」と「再熱除湿」の両方を切り替えられるタイプもありますし、はじめからどちらかのモードしかついていないものもあります。
それぞれの特徴は以下の通りです

    ○弱冷房除湿…弱冷房で室温を下げて除湿する-冷房より除湿効果が低いが消費電力は低い
    ○再熱除湿…室温を保ったまま湿度を下げる-下がった室温を暖房で設定温度に戻すため除湿効果が高いが、いちばん消費電力が高い

効果の比較は以下の通りです

    ○除湿効果
    再熱除湿>冷房>弱冷房除湿
    ○室温を下げる効果
    冷房>再熱除湿>弱冷房除湿
    ○消費電力
    再熱除湿>冷房>弱冷房除湿

このように、再熱除湿は消費電力がいちばん高いので、節電効率を考えるのであれば、冷房か弱冷房除湿を使った方が良いという事になります。
お使いのエアコンの除湿システムが「冷房除湿」のみの場合は、室温設定を高めにして「冷房除湿」を使い、湿度が気になるときには「冷房」に切り替える、などこまめに調節すると常に「冷房」よりも節電できます。
「再熱除湿」のみであれば、設定室温を高めにして「冷房」を使い、こまめに設定室温を上げ下げして調節した方が節電になります。「再熱除湿」は寝室などで蒸し暑く寝られないようなときのみ使うというように利用を控えると節電できます。

扇風機を活用
体に風が当たると、体感温度が2℃下がります。
エアコンの室温設定を上げても、扇風機の風が当たるようにすることで過ごしやすさが違ってきます。
扇風機の消費電力は最大風力でもエアコンの約1/10以下なので、ぜひ扇風機を活用してください。
また、エアコンの設置場所が部屋の隅の為、部屋全体を冷やす為に設定温度を下げざるを得ないというような場合も扇風機をエアコンにあてて風向きを人のいる中央部に変えてあげる事で、設定温度を下げずに効率よく冷やす事も可能です。

フィルターの掃除をする
フィルターがほこりで詰まっていると、空気の通りが悪くなりよけいに電力を消費します。掃除機などで吸っている方がほとんどだと思いますが、調理などの油煙や、タバコの脂は掃除機でもとれず、ほこりがつきやすくなりますので、2週間に一度は本体からはずしてお湯で洗いましょう。お湯だけでもほとんどの汚れは落ちますが、取れづらい場合は重曹を水で溶いたものをぬり、20~30分位してから流すとすっきりと取れます。洗った後は陰干ししで乾かしてください。
最近は自動お掃除機能付きのエアコンが出ていますので、買い替えを検討されているのであれば、この機能も検討されるといいかもしれません。

エアコン内部の掃除をする
エアコンは室内の空気を循環するものなので、機械内部にもフィルターをくぐり抜けたほこりや油煙などの汚れが付着してきます。とくに吸い込んだカビには、エアコンの中は暖かく湿気もあるので繁殖しやすい環境がそろっています。エアコン内部のほこりやカビはエアコンの運転効率を下げますし、カビやほこりを含んだ風は健康にも良くないので、エアコンのつけ始めの時期には、エアコンの内部の掃除をお勧めします。
業者に頼むと、1万円程度費用がかかりますが、ここ数年エアコン内部の掃除をしていないのであれば、一度プロにきれいにしてもらうと、抗菌対策もしてくれ、運転効率も格段に変わりますので節電効果が上がります。
また、自身でエアコン内部を洗浄クリーニングできるグッズも出ています。ただし、配線や内部の機械が露出した状態での作業になりますのでクリーニング液がかからないよう、マスキングするなどの注意が必要です。

室外機の掃除をする
室外機の裏側にはフィンという熱交換器があります。細かい金属が縦型に並んでいる部分ですが、ここに砂やほこり、枯れ葉や小枝、ベランダの場合は洗濯物から出た綿埃などが詰まってしまうと熱交換率が下がり、よけいに電力を消費します。またいきなりエアコンが動かなくなる原因に、このフィンの目詰まりは多いです。
節電の為にも、エアコンの寿命を延ばす為にも、こまめに掃除しましょう。
毛足の長いブラシで縦目にそってほこりを掻きだし、掃除機で吸っておくだけでも節電効率はあがります。
設置場所によっては、室外機を動かさないと裏の掃除ができない場合がありますが、無理に動かすと配管を傷つけガス漏れや故障の原因になりますので、業者に頼む方がいいでしょう。
また、送風用の羽に汚れがつくと回転が遅くなり、よけいに電気を消耗しますので、羽もこまめに拭き取りましょう。

室外機を日かげにする
室外機は屋外にある為、設置場所によっては日光にさらされている場合が多いと思います。
室外機はコンプレッサーを使って冷やした冷媒(ガス)を室内機で巡回させ空気を冷やし、熱交換でぬるくなった冷媒を室外機に戻し放熱させ、またガスを冷やして室内へ…という循環を繰り返しています。太陽の熱が当たると当然冷やす為の電力をよけいに消費しますので、よしずやすだれ、遮光ネットなどで室外機常に日陰にしてあげる事で節電効果が上がります。

室外機の前にモノをおかない
排気口の前に物を置いていると、発生した熱をきちんと排出できず、冷やす為の電力をよけいに消費します。
室外機の前には物を置かず、風通しの良い環境を作ってあげましょう。
送風口の前は、機種にもよりますが50~70センチは開けた方が良いでしょう。
送風口の前に隙間のない柵や壁がある場合は、排出された熱が戻ってきて室外機の温度を上げてしまい、効率が悪くなりますので、高さを変えるか、風向板という部品を取り付ける事で排気の風向きを変える事ができます。

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